虫歯治療

虫歯といえば、歯を削って治療するイメージがあるかと思います。なぜ歯を削るのかというと、虫歯の原因となる細菌（主にミュータンス菌）が歯に感染しているためです。患部を取り除いて虫歯の進行を止め、詰め物や被せ物でカバーします。
細菌は歯に付着して歯垢を作り、酸を放出して歯を溶かしていきます。これを放置すると歯の神経をも汚染して激しい痛みを引き起こし、最悪の場合は歯の根っこを残して崩壊させてしまいます。
虫歯治療で歯を削ると、再び再生することはありません。虫歯にならないように普段からしっかり歯を磨いたり、歯科医院で検診やクリーニングを受けたりすることが大切です。虫歯も初期の段階で見つかれば、歯を削らずに改善することが可能です。

虫歯予防の基本は、ご家庭での日々のケアです。丁寧な歯磨きはもちろん、歯ブラシでは届きにくいところはデンタルフロスやタフトブラシなどを使い、隅々まで清潔にします。
しかし、人それぞれ歯並びや歯の形が異なるため、どうしても汚れが残ってしまうことがあります。そこで、歯に痛みがなくても定期検診を受けることをおすすめします。当院では虫歯の予防ケアとして、検査やクリーニング、丁寧に歯を磨くための歯磨き指導も行なっています。また、患者さまの生活習慣をヒアリングし、虫歯になりにくい食生活などの提案もしています。
このように、ご家庭でのケアと歯科医院でのケアの両方を継続することで、虫歯予防のサイクルができあがります。

虫歯の治療方法は、虫歯がどれくらい進行しているかによっても異なってきます。まだ歯の表面が変色したくらいの初期段階であれば、クリーニングや歯磨き指導などで観察することもありますが、小さく穴が開いている場合は患部を削り、詰め物をします。細菌に侵された部分を取り除かなければ虫歯が進行してしまうため、細菌を見逃さないよう丁寧に、そして最小限に留まるよう歯を削ります。この穴が大きくなると削る範囲も広くなり、詰めるだけではカバーできなくなります。その場合は被せ物をして歯全体を覆い、噛み合わせが崩れないようにします。
もし、歯の神経まで細菌が達してしまった場合は、神経を抜くための抜髄という治療をすることもあります。さらに重度のケースでは、抜歯せざるを得なくなるため、日ごろから虫歯予防に取り組むことが大切です。